tips89 初めてのRAW現像(Lightroomはこう使う!)

    

 RAW現像ソフトAdobe Lightroom(以下、Lightroomと記す)を本格的に使い始めて早や9ヶ月。主宰するα-school(RAW現像)で続出する疑問・質問の類に鍛えられつつも、ようやくLightroomと対等に向き合えるようになったのかも知れない今日この頃。
 日頃、tipsではなかなか踏み込みにくい、いわゆる“痒いところに手が届く”ような「テクニックの類を・・・」とのリクエストの声に、Lightroomの「優れた点や弱点」。(独断と偏見ながら)究極のテクニックなどを織り交ぜながらお届けする今回のtips。 題して「Lightroomはこう使う!」
 さて、いかが相成るや・・・(汗)


<Lightroomってどんなソフト?>
 正式には「Adobe PhotoShop Lightroom(以下、Lightroomと表記)」という名称で、PhotoShopとは全く別にカメラマンのために新規に開発されたソフトで、画像管理・現像・プリント・PDFやWebでのプレゼンテーションなど、カメラマンの基本業務に特化した、誰にでも使える容易な操作を実現した、いわゆるプロ御用達のソフトである。
 LightroomではRAWデータだけでなく、レタッチのたびに画像情報がどんどん削られていくJEPGファイルでも、RAWファイル同様にほとんど劣化なく現像処理(一部制限あり)が出来ることから、初心者も含めJEPGを多用するカメラマンも恩恵をもたらしてくれる。そこが
「Lightroommのウリ」あり、多くのカメラマンに指示されている所以でもある。
 多分に漏れず筆者も愛用者のその一人。Lightroomでは専ら画像管理・現像処理・Web出力を、プリント出力並びにJEPGファイル化については、PhotoShopCS3に転送して処理を行っている。
 しかし最近では、そのPhotoShopCS3の出番もめっきり減り、ほとんどLightroomで済ませているのが現実。使えば使うほど手放せなくなる、奥の深いソフトウェアである。
<Lightroomの画面レイアウト>
 Lightroomは、大きく5つ(ライブラリ、現像、スライドショー、印刷、Web)のモジュール(ひとまとまりの機能単位)で構成され、すべて1つのウインドウ(メインウインドウ)で作業が行えるようになっているため、ノートPCなどの狭い画面でも、適宜、両サイドのパネルなどを折りたためるなど、より使いやすさも工夫されている。
 おまけに、これ1本で画像読み込みから保存、画像管理、現像、スライドショー、印刷、Webコンテンツ作成やDVDまで焼くことが出来るうえ、PhotoShopCS3にくらべ約1/4の安価であることが何より魅力的。導入する価値は十分にあるといえる。
<5つのモジュール>

 詳しくは tips83 初めてのデジタル一眼(RAW現像/PhotoShop Lightoom編) から


<Lightroom優れもの(独断と偏見でつまみ食い)>
【ライブラリモジュール】
◆レーティング&フラッグ、フィルタ
 多量の写真の中からの絞込みは大変な作業。初心者ならずともベテランカメラマンとて思い入れのカット(写真)ばかり。私情(?)を捨てて作業にいそしむものの、いきなりベストショットを選び出すのは至難の業である。
 そこで(構図やピントのチェックをしながら大まかに選別するのに)便利なのがレーティング(5段階での☆印)&フラグ。
 操作を簡略化するためにも、メインウィンドウツールバーにはコンテンツリストの中から「レーティング」「採用」にはチェックを入れておきたい。

<レーティングツール> <レーティング付けした画像> <フラグツール> <フラグを付けた画像>

 レーティングは、5段階での☆印でランク付けしていくツール。フラグは、採用・除外を設定するツールで、これらの分類はフィルタにより表示・非表示が行えるので多量写真の選別にはうってつけ。
 ちなみに、フイルムカメラの時代には、採用するカットを選ぶために、スリーブ(フィルムを6枚ずつカットして保存袋に入れたもの)上にダーマトグラフ(ガラスや金属、フィルムなどにも書くことができる鉛筆)で、○(Good!)や×(没カット)などといった印を付けてて絞り込んでいったものである。

 フィルタは、レーティングやフラッグの有無でサムネイル画像(グリッド表示:縮小画像)の表示を制限する機能。         
 例えば、・・・
 1.「ピンボケ」「ブレ」など明らかに没のカットに除外フラグを付け、フィルタ機能で除外画像を非表示にする
 2.残りの画像をレーティング(☆印で5段階)で分類し、フィルタでふるいにかけてベストショットを絞り込む

 などの作業を瞬時にこなし、選別を行ってくれるうれしい機能である。

◆拡大自在、即ピント確認
 通常はサムネイル(グリッド表示:縮小画像)で表示しておき、必要に応じて画像をダブルクリックして全体表示、その一部分をクリックして等倍表示、もう一度クリックして全体表示に戻るなど実にスピーディーな操作で、ピントのチェックなども快適かつ確実に行える。なお、サムネイル(グリッド表示:縮小画像)の大きさも(スライダひとつで)自由に変えられる。

<全体表示> <等倍表示>

 使い方の一例として・・・
 1.(フィルムストリップに表示される)一番左側の画像をクリックし、ルーペ表示(1枚の全体表示)する
 ※矢印キーの「→」を押せば(メインウィンドウの全体表示画面が)1枚進み、「←」を押せば1枚戻るのを利用しながら
 2.必要に応じて等倍表示に切り替えるなどしてピントをチェック
 3.結果をレーティング&フラッグでランク付けしていく など


◆選りすぐりコレクション
 元画像の保存フォルダに関係なく、コレクションが作成できる。つまり、たくさん撮影した画像の中から「花の写真」だけを選別してカタログのように管理することも可能である。

 例えば使い方の一例として・・・
 3日間(志賀高原へ)風景撮影旅行に出かけ、撮影した元画像が日付別にフォルダに保存されているとしよう。
 ・ライブラリへはフォルダ単位(日付別)に読み込むので、3つのライブラリが出来る
 ・それぞれのライブラリからレーティング&フラッグ、フィルタでベストショットを絞り込む
 ・現像を済ませたものの「ライブラリが別々でなんとかひとつにまとめたい・・・」そんな時に威力を発揮するのがコレクション
 ・「コレクション(左パネル)」パネルの右端にある「+」印をクリックして任意の名前を(例えば志賀高原と)入力して「作成」ボタンを押す


<コレクションを作成画面>

 ・(日付別に)絞り込んだベストショットのサムネイルをドラッグしてコレクションパネルの志賀高原(の名前の上に)にドロップする
 ・フォルダ単位(日付別)分繰り返して、コレクション(志賀高原)が完成する


 同じ目的(志賀高原風景)で撮影しても(SONY・DSRのように)日付別にフォルダが作成・保存されるため、Lightroomでは別個のアルバムとしてしか管理出来ないが、コレクション機能を使えば元のデータフォルダを気にすることなく、選りすぐりのベストショットをひとつの(いわばバーチャル的な)アルバムとして管理することが出来るのである。なお、元画像や既に作成されているカタログにはなんら影響を及ぼすことはない。あとは、Webギャラリーを作成したりDVDに焼いたり、プリント仕上げなどお好みのままである。


【Webモジュール編】
◆Webギャラリーはプロ仕様
 文字通り写真入りWebページを自動生成する機能。
 筆者がこれまでWebで画像を公開する場合、(現像は勿論)画像のリサイズなど様々な行程を経てようやく公開に漕ぎつけてきた。美しく載せるがゆえに結構手間のかかるものである。
 しかし、Webモジュールを利用すれば、いとも簡単・便利、かつ素早く(Webギャラリーが)出来るのである。おまけに「HTML」「Adobe Flash」「オートビューア」「シンプルビューア」「ポストカードビューア」とバリエーションも広く、予め用意されているサンプルスタイルの中から選ぶだけである。勿論、画像の大きさや背景の色、サムネイルの配置の仕方など様々な設定が用意されているので、お好みに仕上げていただければいい。
 なお、データ書き出しの際、画像は指定された大きさにリサイズ(小さく)されるわけであるが、この画像、原寸と寸分違わず大変美しいのである。俗にPhotoShopなどのレタッチソフトを利用してリサイズする場合、加工サイズによっては(往々にして)ピントが甘くなり、そのままではとても見られない画像となるのは既知の事実であろう。スマートシャープ(いわゆるシャープフィルタの類)を微量なりとも施して何とか公開にこぎつけるのが関の山である。
 その点、Webギャラリーで書き出された(リサイズされた)画像は実に美しく、オリジナルそのものである。用意されているテンプレートも含め、まさにプロ級のWebギャラリーを、自動で、しかも簡単に作成してくれる。これだけを取っても「特筆すべき機能だ」と申し上げたいところであるが、Lightroom全体から見れば、ごくごく一部の機能に過ぎない。(汗)
 これまで作品は、「撮影」、「現像」、「プリント」だけでなく、「見せ方」にもこだわってこそ、完成するものだと教えられてきた。シンプルで高品位なWebギャラリーは、筆者にとって、もはや手放せない切り札となっている。

 ちなみに筆者は、Airtightシンプルビューア(SimpleViewer)を使用して、STFギャラリーを公開している。


 参考までに、Lightroomでは「カメラで撮影可能な大半の色を再現できる最大限のカラースペース(ProPhotoRGB)」で行っているが、大半が使用するコンピュータのモニタが「sRGB」であるために、「sRGB」のカラースペースを最大限生かして写真の色を適切に自動変換してくれている点も見逃せない。



【印刷モジュール編】
◆印刷スタイルもお好み次第
 予め用意されているテンプレートには、コンタクトシート(インデックスプリントの類)、最大サイズ、ワイド4面、グリッド4面など、さまざまなスタイルが用意されている。また、自分専用のテンプレートも簡単に作成することが出来るので、用途に応じて作成しておくと便利。
 方法は、(画面右側の)「現在の画像用の設定」でお好みの設定を行った後に、(画面左側下の)「追加ボタン」を押す。すると新規テンプレートの窓が開くので、適当な名前を入力して「作成」ボタンを押せばOKである。
 なお、印刷する際に少々注意が必要となるのが縦横画像の取扱。ライブラリモジュールで(写真を左or右に回転で)縦位置画像を正常な状態に表示していても、デフォルトの印刷モジュールでは回転情報が理解されていないので横位置のままで出力される。そこで、「現在の画像用の設定」で「自動−回転して合わせる」にチェックを入れておけば、回転情報に対応して自動的に正しい向きに回転されるので、予めチェックしておきたい。

◆印刷時のみにシャープフィルター適用可能
 従来は、PhotoShopなどでレタッチの後にスマートシャープなど、ごく微量のシャープフィルタをかけて印刷(今後の編集のためシャープをかけない状態で画像で保存)してきたが、Lightroomではそんな面倒なことは一切必要ない。
 Lightroom自体、非破壊編集のため元画像はオリジナルのまま存在するし、現像情報(メタデータ)はカタログに書き込まれるか、必要に応じてXMPファイルに自動的に書き込まれるため保存といった行為が不要である。印刷モジュールでも同じこと(画面右側の)「現在の画像用の設定」の最下部にシャープ(プリント用)という項目にチェックを入れ、度合いを「強・中・弱」から選んでおくだけでOK!
 現像し終わった画像を直接操作(ファイル上書きなど)することなく、文字通り「シャープな写真」に仕上げてくれる。結構重宝する機能なのでぜひお試しあれ。


<ここが悪い!でも・・・>
【突然の起動拒否!】

 Lightroomを使い始めて9ヶ月、写真の登録枚数も5000枚以上と半端ではないのだが、そこは最速CPUのお陰でストレスなく使用してこれた。ところが数日前、突然逝ってしまったのである。
 いつものように起動を試みる。一瞬、オープニングの画面は表示されるのだが、(Lightroom自体が)即シャットダウン!
 Windowsの悪さかと念のため再起動を行ったのち、Lightroomの起動を試みるものの意に反してのシャットダウンである。
 ここはあわてず思考をめぐらせてみる。
 
「オープニング画面が一瞬でも表示されているのだから、おそらくカタログファイルの破損ではないか」
 万が一のために、Lightroomがカタログファイルを自動で、しかも定期的にバックアップしているのであるから、そのファイルを手がかりに再び起動を試みた。
 しかし・・・(困・困・困)。すべてのバックアップファイルでの起動を試みるものの、結果はご想像のとおりである。(汗)
 ※カタログとは、一種のデータベースみたいなもの

 
「何のためのバックアップ機能か!」
 ヘルプ記述を調べていくと、LightroomだけでなくWindowsやメモリカードの抜き差しなど、機械的な原因でもトラブルに見舞われる場合もあるらしい。
 しかし、バックアップファイルでも起動しないとは書いてなかったが・・・(汗)
 
【失敗から学んだこと】
◆データは小分けして複数カタログで管理

 過去の資産(現像データなど)は失ったものの元画像はオリジナルのまま残っている。二度と同じ轍は踏まないためにも、画像は小分けして管理したい。
 ちなみに、パソコンの能力にもよるが枚数が多くなればレスポンス(効率)は悪くなり、おまけに「砂時計が消えるまで・・・」の繰り返しではストレスは溜まる一方(汗)
 そのためにも「ジャンル別」あるいは「撮影年別」にカタログを作成し、Lightroom起動時に必要なカタログを選んで開くこととしたい。

◆現像情報はXMPファイルに埋めて(元データフォルダに保存させる)
 Lightroomでは(非破壊編集のため)元画像はオリジナルのまま存在させ、現像情報(メタデータ)をカタログに書き込み管理している。
 ところが今回のように、そのカタログが破損しバックアップカタログも使えないとなればもはや「泣き寝入り」しかない。
「折角苦労して数百枚にも及ぶ現像を行なったのに・・・」である。
 そこで終わらないのがLightroom 
\^o^/
 前述のとおり、現像情報(メタデータ)は自動でカタログに書き込み管理している。同様のRAW現像モジュールを使用しているPhotoShopCS3では、XMPと呼ばれる拡張子の付いたファイルで画像1枚ごとに管理しているのである。
 もうお分かりいただけたと思うが、Lightroomではオプションで「現像や設定に関するメタデータ」をXMPファイルに書き込むことが出来るのである。

 設定の方法は、メニューから「ファイル」→「カタログ設定」でカタログ設定窓を開き、「メタデータ」タブをクリックして「変更点をXMPに自動的に書き込む」にチェックを入れるだけでOK。
 これで万一、カタログが壊れてたとしても現像や設定に関するデータは別の場所に保存されているので実害はない。なお、現像情報(メタデータ)が保存されたXMPファイルは、元画像の保存されているフォルダに保存されている。
 例えば・・・、元画像のファイル名が「PICT0001.MRW」の場合、メタデータのファイル名は「PICT0001.XMP」となる。つまり、元画像同様常に参照して読み込まれているのである。


<テクニック編>
【RAW版デジカメde同時プリント?】
◆自動諧調で「めぼし」を付ける

 最近では、RAW画像のファイルサイズが大きくなる傾向にあることから(メモリと撮影枚数との兼ね合いから)従来「RAW+JEPG」で撮影していたものを「RAW」オンリーで撮影することもあろう。(筆者の場合はすべてRAWオンリー)
 Lightroomに読み込んでも、未現像の状態ではJEPG画像のように「すっきりくっきり」とは見えない。(生画像だから無理もないのは承知だが)
 そこで筆者が使う必撮(殺)テクニックとして、画像を読み込む際、現像設定画面で「自動諧調」を選ぶのである。カメラの特性やプラス補正を多用した場合など、時に明らかな露出オーバーとなるが場合もあるが、(Lightroomが)撮影された画像をベストな諧調で仕上げてくれるため、読み込み「即」ほぼベストな状態が再現される。
 被写体によってはまったく現像処理を必要としない場合も多い反面、決め細やかな露出補正が自動諧調によって区別がつかなくなる(画面上まったく同じ仕上がり状態となる)などの欠点もなくはないが、「初期化」ボタンを押してオリジナルの状態の戻るので心配には及ばない。
 その場合、撮影時の(露出補正値を含め)データはライブラリの画面で(右パネルの)メタデータ欄から「Exif」を選んでおけば露出補正量が表示されるので、「自動諧調」で読み込んだとしてもそのデータを見ながら「初期化」し、現像作業に移ればかなりの時間短縮になる。(過去データの分析から、自動補正可7割、否3割。効率を考えれば自動諧調に軍配か!)

 レーティング&フラッグでの選別の際、出来ればベスト(すべて現像した)な状態で見たいもの。自動諧調で「めぼし」を付けると考えれば、かなり重宝できるのではあるまいか。


【現像モジュールアラカルト】
◆色の再現は「彩度」に頼るな!

 これまで、現像はすべてが正解と事あるごとに申し上げてきた。撮影者のイメージが最優先されるからである。
 (過去の経験も含め)現像やレタッチについては、とかく彩度やレベル補正に頼りがち傾向が強い。なるほどイメージは再現しやすいが、結果として平面的な仕上がりに終始。反面、写真本来の「光と影」が表現できないといったジレンマにさいなまれてきたのも事実。
 光の表現法を求めて試行錯誤。(が思わぬ効果を発揮することとなり)偶然の産物がジレンマを一掃することになるのである。
 
 (相方に)何気なく差し出した2枚のプリント。すると、思いもよらぬ回答が返ってきた。(汗)
 「色は同じように見えるけど、片方は(べたっとしていて)平面的。もう一方は、輪郭が強調されているというか(うまく言えないけど)輝きがある」というのである。
 
「よっしゃ〜っ!」
 エッジ(輪郭)を際立たせるための(自ら編み出した)究極のテクニック誕生の瞬間である 
\^o^/
 ちなみに、解説書の類多しといえども、いまだこのような記述にはお目にかかっていない。

◆鍵を握る「ライト」と「ダーク」
 (カーブの修正に一定の法則が見出せず)日頃何気なく見過ごしてきたトーンカーブ。使用したところでせいぜいが「リニア(調整無し)」「コントラスト(中)」、「コントラスト(高)」の変更程度。ところが、このトーンカーブを構成する4つのスライダ(「ハイライト」「ライト」「ダーク」「シャドウ」)。とりわけ「ライト」と「ダーク」が重要な鍵を握っているのである。
 (従前の「彩度やレベル補正」を中心とした)いわゆる色を意識した手法から、(4つのスライダのみで)光をコントロールすることにより(結果として)色を浮き上がらせようとする手法への発想の転換である。
 それでは本邦初公開、筆者の究極テクニックをご紹介することにしよう。

◆基本は露出補正(自動諧調ではない初期データ調整法)
 前段階としてヒストグラムを注視することから始まる。
 ヒストグラムの分布に偏りがあっては適正な現像は行えないので、先ずは露光量スライダで、ヒストグラムの分布を中央付近に配置させておく。(山のピークがヒストグラムの中心ではないので念のため)

◆光のコントロールで彩を際立たせる(ポイントはトーンカーブの4スライダ)
 次に(画像の変化とヒストグラムの分布を注視しながら)トーンカーブの4つのスライダのうち「ライト」を右方向へ「ダーク」を左方向へと(一対で)バランスをとりながら移動(微調整)させていく。
 「ライト」と「ダーク」のそれなりのバランス(判断は作者自身のイメージ)が決まれば、「シャドウ」で暗部を引き締め「ハイライト」で輝きに隠し味をつける。
 なお、ヒストグラム(の波形)が右端(黒)あるいは左端(白)に突き当たると(波形が潰れ)バランスを崩すので、多少空間を空けるつもりで「控え目に」がコツ。調整の過程で「黒つぶれ」や「白飛び」が発生すれば、直ちにヒストグラムが知らせてくれる(△マークが出る)ので常に注視を心掛けていただきたい。
 ちなみに、△マークを押すと「メインウインドウ」の画像上に、黒つぶれ若しくは白飛び個所を示してくれる。

<白飛び警告△マーク> <白飛びしている個所>

◆ハイキー処理には「補助光効果」を
 マクロ撮影などで花などを撮影する場合、その優雅な美しさを表現するためにハイキー(淡く透き通るような感じ)に仕上げることが多い。直接明るさをコントロールしようとすると、全体が明るく(色が薄く)なりすぎてしまう。そんな場合には「補助光効果」スライダを利用するのがベスト。スライダを右方向に移動させるにつれ、淡いハイキーな画像へと変化していくのを実感していただけると思う。

◆色相、輝度の微調整は、HSLカラーのターゲットグループボタンで
 ほぼ、自分のイメージどおりに仕上がった。しかし、もう少し追い込み(隠し味を表現し)たいこともあろう。
 その場合には、HSLカラーのターゲットグループボタン(スライダを直接いじるのではなく、必要な色域を連続的に可変させることが出来る)を使うのもひとつ。「微妙に色のイメージが自分に合わない」のであれば「色相」を。「微妙な輝きをもたせたい」とのであれば「輝度」に切り替えて、任意の個所を微調整する。
 なお、あえて「彩度を・・・」と表現しなかったのは、あくまでもトーンカーブが前提。「(彩度を)直接コントロールするのではなく、間接的に(彩度を)浮かび上がらせる」という筆者のポリシー(作品への想い)だとご理解いただければ幸いである。

◆明瞭度は高品位なシャープフィルタ
 読んで字のごとく、スライダを右に移動させるにつれてシャープフィルタが施されたかのように明瞭度が上がっていく。
 解説書の類を見ても、何処にも記載されていないのが不思議(当たり前だから書かなかったのか?)であるが、隠し味として使わない手はない。
 図柄が小さい(いわゆる遠景など)場合には、画面を引き締めるために効果的であるが、大きい図柄(花のアップなど)では、リアルになりかねないので多用しないほうがよかろう。あくまでも微調整でと申し上げておきたい。


<おわりに>
 使えば使うほど奥深いLightroom。カメラマンのことを考え、手間隙かけて作られているだけに完成度も高い。
 必要な機能を必要なだけ使えればすべてを覚える必要もなく、初心者にも(一応のお約束事を頭に入れたうえで)お使いいただきたいRAW現像ソフト。 
 今回のtipsでは(独断と偏見ながら)、多くの方々からのリクエストにより
“本邦初公開”「究極のテクニック」なるものをご紹介させていただいたが、これはほんの一例。ご利用に当たっては「くれぐれも自己責任で」と付記しておきたい。

 筆者のライフワークを大きく変えることとなった「Lightroom」。
 Lightroomで作品づりを目指す諸兄への一助となれば幸いである。